離婚への心構え
「離婚」へ向けた決意が固まり、パートナーの浮気の証拠を握ったとしましょう。そして、離婚を切り出す前にしておきたいことというと、離婚後の生活をシミュレーションしてみるということです。それは、離婚後の生活設計をシミュレーションしておこうということになるので、別居後の生活がどのようになるのか、あらかじめ把握しておく必要があるからです。つまり、これまでは一緒に暮らしていたために、夫婦の収入に依存していたという場合、生活費や子どもの教育費などの出費が必要になります。そのために貯蓄があるならばいいですが、そうでなければ、別居後の生活をどうするのかということを検討する必要があります。しばらく生活できる蓄えがある場合は、蓄えを使いながら新たに仕事を探す必要もできます。第5章で説明するように、夫婦で暮らしている間は経済的に苦労がなかったとしても、離婚後は子どもの養育費や生活費を求めることもできますが、それのみで生活費や子どもの教育費をまかなえる方はごくわずかです。後は子どもの養育費を受け取る場合でも、実際には離婚後に別居することになった時、生活費や子どもの教育費などの出費が必要になります。また、別居するためには、どこに住むのか、住居を確保するための費用が必要になります。さらに、生活費や教育費、住宅費を賄うために、別居後に仕事を探す必要があるでしょう。みなさんは「時期」や「現実性」についても、シミュレーションしてみるとよいでしょう。また、別居する場合、自分が家を出ていくのか、実家に戻るのか、独り暮らしを始めるのか、どのような生活になるのかを考えておくことが大切です。そのために、できればお金や居住の問題ができる年度は見通しておき、別居に入る段階で、離婚に向けて本格的に動き出すことをお勧めします。もし別居に入った場合は、生活がどう変わるのかを想定して、対策を立てておきましょう。生活が元に戻れないことが想定される場合は、離婚後の生活設計に沿って、生活が成り立つように準備していく必要があります。経済的な不安がある場合は、公的支援について役所に問い合わせてください。